誰かを好きになるということ
葵は私にとって特別な存在だった。私にはいとこが3人しかいなくて葵はそんな中のたったひとりの男の子だった。私が小学生のころはよく葵のうちへ泊まりにいった。私はすでに自分のうちにいることが苦痛でならなかった。父と祖父と母の間。私には逃れる場所もなくて。したの妹や弟もたぶん感じていたとは思うけど私よりはらくでしょう。
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