これも恋と呼んでいいのか
そして誓いのキスになる。
被されたベールを上げ、改めて目が合う。
目の前にいるドレス姿の靖美を前に、神々しいものを見るように固まる琉ヶ嵜。
天使だ。
ゴクリと唾を飲む。
み、み、みんなの前で、初めてのまともなキスをしなければならんことになるとは。
心底後悔した。
靖美が、目を閉じた。
顔をゆっくりと近づける。
ようやく、唇が重なった。
その柔らかさに、感激する。
「長い!!」
どこからかしたゆきの声に、ハッと我に返り、思わず離れる。
クスクスと笑いが起き、真っ赤になる琉ヶ嵜。
「有り難うございます」
にっこりと靖美が琉ヶ嵜に微笑む。
生きててよかった!!と妙な感動を覚えた。