これも恋と呼んでいいのか


「なんて書いてたか覚えてないか?」


業平が目録を見ながら。


「えっと、確か、……なんとか、全集??」


「ひょっとして、これのことか??」


書籍の棚に行き、一冊手に取ってきた業平。


「あっ!!それかも!!」


「はあっ!?」


店にあったんじゃねえか、と。


「連絡してみます!!…ってそうか。お客様の番号もわからなくなったんだ…」


はあ~っ、とため息が出る。


「そのうちまたいらっしゃるだろう。仕方ない。モノはあったみたいだし」



< 22 / 113 >

この作品をシェア

pagetop