これも恋と呼んでいいのか
「どうなんですか??」
母に詰め寄られ、父に睨まれる。ごくりと唾を飲む音が、静かな室内に響く。
たじたじになる琉ヶ嵜。
「い、いや、その、お嬢さんの、や、やす、やすみさんのことは」
声が裏返る。名前で呼んだこともない。
「もし何もないようなら、他の人とでも」
「…すみません。お水をください…」
喉がカラカラだった。
出された水を一口含んで吹き出した琉ヶ嵜。焼酎だった。
ふん、と父がほくそ笑む。イタズラ心に火が着いてしまった。
「男らしゅうないわ!!」
「えええっ!?」