これも恋と呼んでいいのか


「みんなの前で、ブッチュ~!!結婚してください!!っす」


「……っす…って…」


青ざめる琉ヶ嵜。


あれからまた気が付いたときにはまた布団に寝かされていた。
氷嚢まで足されていた。


口の中がカラカラ激苦味地獄だ。ゲ○まみれでトイレに伏していたのだ。


「俺は何てことをしでかした…」


「何言ってんですか。チョーカッコよかったっすよ!!」


業平が、顔の前で親指を立てて満面の笑みでグーポーズを取るが、琉ヶ嵜本人の記憶に1ミリもないのでは格好がつかない。


どんな顔で久我に会えばいい。


しかもその話が本当なら、初めてのキスまで許可なく奪っておきながら、記憶も感触も残っていないとは。


バカか俺は!?
何をしに来た!?


はあ~っと、また頭を抱える琉ヶ嵜。



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