これも恋と呼んでいいのか


「嬉しかったんですよ!すっごく幸せそうに話してくれました。でも、母校でプロポーズなんて素敵ですね。一生の思い出になります」


「なんだよ、いきなり真面目に」


「女の人にとっては、重要なポイントですからね。場所って」


「そ、そういうもんかね」


ポリポリと頭を掻く。


「相手にもよりますけど」


「ひと言余計なんだよ」


「ナリくんも一緒だったんでしょう?どうだったんですか??」


業平は珍しく学校のようだった。さすがに単位が危ないらしい。
が、要領も頭もいい。なんとでもするだろう。


「あいつは、獅子鍋食いに行ったようなもんだ」


「えっ!?牡丹鍋、食べたんですか!?そんなお店、あったんですか!?ずるい!!今度教えてもらおっと」


そこは話してねえのかよ、と。


「…俺が獲ったんだ…」


「えっ?えっ??ええっ???」


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