これも恋と呼んでいいのか
と、ドアを開けて二十歳くらいの女の子が入ってきた。
華奢な雰囲気の可愛らしい子だ。
「誰…??」
「な、なんで??今日は来ないんじゃ…」
阿智が慌てる。彼女らしい。
「あっ、私は、幼馴染みで!!相談に乗ってもらっただけです!!帰りますね!!有り難う!!」
涙を拭くと、荷物を掻き集め、部屋を飛び出した。
私は何をしていたんだろう!?
亮ちゃんまで巻き込んで。
何もすがるものがなくなってしまった。
けれど、泣くだけ泣いたせいか、妙にすっきりしていた。
「帰ろっと…」