永遠dream

②~明かした嘘~

  その後私たちはセオさんのもとを離れ家のドアの前にいた。

レイの心の中には誰がいるのだろう。

 「今日はもう、お互いの家に帰ってゆっくり休むか。」

「…………うん。」

会話なんて入ってこない。

…………聞いたら答えてくれるかな。

いつ、どうやって?

なんかそれとなーく…………

 「…………じゃあな?」

レイはそう言って背中を向ける。

あぁもう!もやもやする!

「待って!」

私は制服の裾を引っ張り、レイを引き止める。

「……っレイの……好きな人って誰…………?」

…………直球で聞いちゃったぁ〜……

そっとレイの顔色をうかがうと、どうやら驚いているようだった。

しかし、すぐに真剣な表情をする。

 「……それ、本気で言ってんのか?」

え、なんか……怒ってる…………?

ちょっと待って!

なんで…………

 「お前は……俺が、好きでもない奴とキスすると思ってたのか?」

「そんな…………あれは印をつけるためって……!」

それにそんな言い方しなくたって……!

私は思わず言い返す。

 「印は…………!顔を近づけるだけで十分できんだよ!!」

は…………?

…………じゃあ、あのキスはなんだったの?

ちゃんと……意味があったの…………?

 「あと、手だって誰とでも繋ぐやつだと思ってんだ!?」

「…………そういうわけじゃないけど……。」

私は言い返す言葉を見つけられず、目をそらした。

そんな……それじゃまるで…………

私のこと…………

 「萌々……」

その切なく呼ばれた名前に目線をあげる。

するとレイの右手が私の頬に触れ、唇がそっと重なった。

しっとりと甘いキス。

心臓が早い。


  少しして、離れる唇に寂しさを覚えそっと目を開けた。

 「…………好きだよ。」

そう言ってレイは笑った。

その笑顔を見た私は、無意識のうちにレイの右手に自分の手を重ねていた。
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