永遠dream
第10章

①~闇に包まれて~

「萌々ちゃん、いい子だね。」

萌々ちゃんが家に帰ったあと、俺はレイに話しかけた。

その瞬間、レイの表情がこわばる。

 「お前…………!」

あーあ、面倒なことになっちゃった。

「ちょっと落ち着いてよ。そーゆー意味じゃないって。俺達の話をちゃんと聞いてくれて…………最初警戒していた俺が馬鹿みたい。」

俺は苦笑いしながらレイをなだめた。

 「あいつはそういうやつだ。」

「…………うん。だからサミットのときは萌々ちゃんのことは任せて。責任もって護るから。」

 「…………あぁ。頼んだ。」

レイの奴、ほんとに心配なんだな。

……大切なんだな。

誰かのこんな感情を久々に見た気がした。
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