永遠dream
第12章

①〜空っぽの愛〜

私は子供を産みたくなかった。


もともと、萌々の本当の父親――翔とは政略結婚だった。

“一族の誇りを守るため”
“子孫を残すため”

私はそれをとても事務的に、守っていた。

それでも一生を共にする人だ。

時間はまだ沢山ある。

選択肢がこの一択しかないのなら、ゆっくり、好きになっていけばいい。


そう、考えていた。
< 166 / 200 >

この作品をシェア

pagetop