永遠dream
――17年前

日が暮れて、木にもたれかかってうたた寝していた俺はこちらに向かってくる人間の気配に目を開ける。

「あ、起きた。」

「・・・・・・」

「ねぇ君どうしてここにいるの?うちには帰らなくていいの?ん?私?あ、私はねぇ、コンビニに行った帰りなんだけど・・・ねぇ、君もしかして不良?」

こっちが答えなくても延々と話し続ける変な人。

これが俺達の出会いだった。


それから毎日彼女はこの時間にここに来た。

「あのね、私今日レイくんに言いたいことがあるの。うん、もう言っちゃうね。私ね、レイくんが好き。」

「・・・・・・」

「もーやだなぁ、そんな顔しないでよ。私は言いたいことを言っただけだし、レイくんと毎日会えたらそれで幸せだもん。それだけで十分なの。だからこれからも今まで通りでよろしく!」


それからも彼女は毎日ここに来た。

俺もこの状況は嫌ではなかったし、むしろ心地よいとまで感じていた。

彼女に対して恋愛感情こそなかったが、それでもいつの間にか心を開くようにはなっていた。
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