永遠dream
「あのね昨日おじいちゃんが倒れたの。」
お風呂あがり、部屋に戻るとお母さんがそう言った。
「・・・・・・大変だね。」
「それでね、心配だから北海道に移り住むことにしたの。明日行くから自分の物ダンボールに詰めて玄関に置いといて。」
「今なんて言ったの?せっかく偏差値高い高校に受かったのに。」
ちょっと・・・待ってよ。
「行かない。私、ここに残る。」
「ここ、もう解約しちゃったのよ。」
「なんで勝手に決めちゃうの?とにかく、北海道には行かない!おやすみ!」
私はそう言って勢いよくドアを閉めた。
部屋には、沢山のダンボールが置かれてあった。
私はそのダンボールに自分のものをすべて詰め込んだ。
北海道に行く為じゃない。
私はこの家を出るだけ。
学校近くのアパートに住めればそれでいいかな。
家族と離れられるからちょうどいいや。