永遠dream

④~独りの世界~

…………赫い瞳

そっか、じゃあ…………

私は無言で髪を片側に寄せる。

そういえば噛み跡が消えてる…………

こうなるならポニーテールはずさなきゃよかったかな。

「―――はい。」

レイさんは少し驚いてこちらを見た。

なんで…………?

「苦しいんでしょ?」

貴方が血を欲している事くらいその目を見ればわかる。

なのになんでそんなに不思議そうにするの?

その答えは、すぐに返ってきた。

 「…………俺には、お前の方が苦しそうに見えるけど。」

私は一瞬言葉に詰まった。

「…………なんで?私元気じゃん。」

はやく答えないとと思うと、思ってもいないことを口走っていた。

はっとしてレイさんを見ると、彼はただこちらを見ていた。

…………気づかないでよ。

私が昔、心の奥深くに沈めたはずの想いに。

 「…………何があった。」

真っ直ぐな眼差しを向けながら、けれども優しい声でレイさんが言った。
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