永遠dream

⑥~苦しみの世界~

 「…………うん。」

返事は聞こえたものの、下を向いていて表情が見えない。

怒っているようにも、悲しんでいるようにも見える。

萌々…………笑ってよ。

「もう…………しないから。」

言ったのはいいものの、とても弱々しくなってしまった。
俺は、どんな返事が返ってくるか心配で仕方なかった。

 「…………うん。でも、仕方なかったんでしょ?」

俺は、意外な答えに少し驚いた。

そうか…………萌々はこの事実をしっかりと受け止めたんだ。

でも…………違うんだよ…………!

俺のせいだよ萌々…………

 「え。なんで黙るの……?」

そういえば、答えるのを忘れていた。

でも、なんていえばいい?
嘘をつくか?

それとも“俺がしたかったから”なんて言うか?

…………言えねぇ。

「…………ごめん 。」

結局俺はそれしか言えなかった。

 「…………仕方なかったんじゃないの? 」

萌々が、不思議そうに聞いてきた。

でも表情が見えないので、本当のところはどう思っているのかわからない。

あぁ、わからないって怖いな。

改めてそう思うと、俺は苦笑いを浮かべた。

 「いーよ!」

それを聞いて萌々を見ると、笑っていた。

なんで急にそうなったのか不思議だ。

でもきっと、萌々の中で収まりがついたのだろう。


そうして俺達は元の関係に戻ったのだった。
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