永遠dream
第6章
①~由紀の思い~
しかし、幸せは二人の空間だけのもので。
相変わらず学校では、とても幸せとはいえない状況が続いていた。
それどころか、エスカレートしている。
どうやら私がいつまでたっても折れないのが気に食わないらしい。
そんなことを思いながら教室のドアを開けると私は前だけを見て歩いていく。
そして自分の机の前まで来ると、深いため息が漏れた。
ここまで来たか…………
机には、真っ黒のマジックで『死ね』『馬鹿』『最低』『消えろ』などの言葉が書かれている。
これまた何かで見たような…………
私はハンカチを取り出し、机に書かれた文字を消し始めた。
レイはまだ来てないし、来ててもなんでもかんでも頼るのは申し訳ないし…………時間かかりそうだな。
本日2度目のため息をこぼそうとしたその時、机の上に私以外の手が置かれた。
その手は真っ白なハンカチで机に浮かぶ文字をこすり始める。
そっと視線を上げると、そこには真剣な顔で手に力を込める由紀がいた。
由紀は私の手が止まったのに気がつき、1度目線を合わせた後再び机を見た。
そして、手を動かしながら話してきた。
「……ごめんね。なかなか勇気が出なくって…………。でも、私はこれが正しいと思うから。」
そう言う由紀の声には、覚悟が滲んでいた。
馬鹿じゃないの…………
由紀の立場が危うくなるだけなのに。
でも…………
「…………ありがとう。」
自分の立場を危うくしてまで私に手を差し伸べてくれたことが、何よりも嬉しい。
私は泣きそうになりながら笑顔をつくった。
相変わらず学校では、とても幸せとはいえない状況が続いていた。
それどころか、エスカレートしている。
どうやら私がいつまでたっても折れないのが気に食わないらしい。
そんなことを思いながら教室のドアを開けると私は前だけを見て歩いていく。
そして自分の机の前まで来ると、深いため息が漏れた。
ここまで来たか…………
机には、真っ黒のマジックで『死ね』『馬鹿』『最低』『消えろ』などの言葉が書かれている。
これまた何かで見たような…………
私はハンカチを取り出し、机に書かれた文字を消し始めた。
レイはまだ来てないし、来ててもなんでもかんでも頼るのは申し訳ないし…………時間かかりそうだな。
本日2度目のため息をこぼそうとしたその時、机の上に私以外の手が置かれた。
その手は真っ白なハンカチで机に浮かぶ文字をこすり始める。
そっと視線を上げると、そこには真剣な顔で手に力を込める由紀がいた。
由紀は私の手が止まったのに気がつき、1度目線を合わせた後再び机を見た。
そして、手を動かしながら話してきた。
「……ごめんね。なかなか勇気が出なくって…………。でも、私はこれが正しいと思うから。」
そう言う由紀の声には、覚悟が滲んでいた。
馬鹿じゃないの…………
由紀の立場が危うくなるだけなのに。
でも…………
「…………ありがとう。」
自分の立場を危うくしてまで私に手を差し伸べてくれたことが、何よりも嬉しい。
私は泣きそうになりながら笑顔をつくった。