永遠dream

⑤～ほずの思い～

今までたくさんの人を傷つけた。

私が…………生きていたせいで…………！

「…………馬鹿な事言わないでよ。」

萌々の声が、私の思考を制止する。

「“あんたが生きてる”それこそがあんたの本当の価値じゃないの！？」

私はこのとき、彼女の怒鳴り声を初めて聞いた。

「死んだら…………それこそすべてを手放すことになる。」

彼女の手からぬくもりを感じる。

あぁもし死んでいたならこのぬくもりを感じることもなかったんだな、そう思うと力が抜けた。

「自殺なんて絶対にしちゃいけないの！生きてさえいれば、何度でもやり直せるんだから…………！」

おかしいな。

なんで萌々まで泣きそうなのよ…………

「何度泣いたっていいの！何度折れたっていいの！いつか…………いつか立ち直ることが出来れば、すべて報われるんだから。」

彼女の言葉はすべて、私の中にストンと落ちてきた。

「それに…………見て。」

そう言われ彼女の視線をたどると、そこにはめぐ、ナツ、由紀がいた。

「私、中学生になってからほずといるのがあまり楽しくなくなったデス。…………怖かった。どうして心配デスカ？もっと、信じてほしい…………！」

ナツが泣きながら話すと、由紀もそれに続けた。

「私もだよ。ほずは友達のために自分の心を犠牲にするから…………。私達だって、ほずと一緒にいたいと思ってたのに。ねぇ。もういちど、始めようよ。」

「うん。あの約束だって本当は忘れてないよ。…………忘れるわけない。」

めぐが話し終わった頃には、私は涙で前が見えなくなっていた。

「みんな…………！……ごめんなさい…………！」

これだけまっすぐにこっちを向いてくれてる人がいたのに、どうしてもっと信じられなかったんだろう。


  いつの間にか、私の涙はうれし涙に変わっていた。