その手に錠をはめるまで
2lock
錠1
「ねえ、あんたたち、Rの行方知っているんでしょ?」
騒がしい喧騒の中、あたしはそこら辺にいた奴らに声をかける。
「ねえ、知っているんでしょ?
それとも知らないの?」
奴らの反応は大体毎回するみんなの反応と同じで。
はあ、今日も収穫なしかぁ。
顔を青くして、大きく首を振る。
「脅されているんでしょ?」
それくらい分かる
そう言えば、仲間を見つけたのかのように話し始めた。
「Rはこの街にいらっしゃるそうだ。
というか、あんたこんな夜中に1人で・・・・・・何者だ?」
何者かも分からないような奴に、情報を与えていますけど。
「さあ?
その辺の女とはちょっと目的が違うってだけじゃない?」