その手に錠をはめるまで



「ふーん、訳ありかぁ。


キミ、フードの中見せてよ~」



見せるわけないじゃん。


そう思いながらもあたしは彼らを見て口角を上げる。


ごくりと唾をのむ音が聞こえる。


もうちょっと、かな?


今日はやっぱり、収穫がありそうだ。



「ねえ、他にないの?」



「っ、Rは・・・・・・」



その言葉を最後に、あたしは走り出していた。


まだそんなことをやっているのか、Rは。


R、あんたを奈落の底に落として、あいつらを捕まえてやる。



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