その手に錠をはめるまで


そのループが、新たな罪を生み出し、新たな恨みを作り出す。


そして、また罪に走る。


そのループは、決して途切れることなく続く。


何度も、何度も。



『上からの命令でした・・・・・・』



少女の父親はゆっくりと語りだす。


くぐもった声は、悔しそうに響く。


男たちは手に持った武器を握り締める。



『逆らうわけにはいかない、絶対的な命令。


それは、あなたたちになら分かるはずです。


逆らえば落とされる。


罪なき者がより増え、罪ある者が捕まらない。


だからあなたたちのRはいつか、私たちが釈放して見せます。』



< 3 / 169 >

この作品をシェア

pagetop