君じゃなきゃ
「拓海、私のこと好きって……いつから……? 知らなかった。」

「たぶん高校の時から……かな。でも、真沙にキスを拒否されてから 自分の気持ちに自信がなくなって、その気持ちに気付かないふりしてた。いろんな女と関係をもって自分の気持ちを誤魔化していた。でも、押さえきれなくて真沙に気持ちをぶつけたこともあった。
……もちろん何回やっても玉砕だったけどね……笑」


俺は自分のバカさかげに笑うしかなかった。



すると真沙が真顔で、いや、少し怒ってる?!



「え、いつ? いつ拓海が私に気持ちを伝えてくれた?そんなことなかったよ。」

「え?何でだよ、高校の時もキスしようとして阻止されて、そのあと
無かったようにされて。そのあとも何回か真沙のことが欲しくてキスしようとしては拒否られて……。だから、真沙は俺のこと男として見てくれないんだとずっと思ってた。そう分かってからもずっと好きな気持ちはなくならなかった。」



「……はぁー? ちょっとまってよ、それが?そんな強引にキスしようとしてくることが気持ちを伝えていたなんて…………、絶対にヤりたいだけって思うじゃない……。」

真沙がちょっと怒り気味な口調で俺にいいよった。

「だいたい、もうちょっと告白するなら雰囲気とか順序ってものがあるでしょ!どうせ同じ告白ならロマンチックにしてもらいたいものなのよ!」


あんまり真沙が可愛くてむきになるから俺の恥ずかしい涙もどこかいき、俺は少し真沙に意地悪したくなった。


「え、真沙ロマンチックなんだ。じゃ、ロマンチックに責めたら俺に落ちてくれていたの?」
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