強引なキスで酔わせて【完結】~二人のその後 更新中
「痛っ・・・」
「ごめん。けど、送ってくって言ってるじゃん。」
「離して。私は良いって言ってる。」


どうしてかはわからない。
こうやって、朝、奏汰が会社まで送ってくれたことは、今までにも何度かあった。


けど、昨日、桐島部長にキスされたからだろうか?
奏汰の顔を上手く見られなかった。


「やっぱり、昨日、何かあったの?」
「何も、ないよ。」
「じゃ、送ってく。」


そう言って私の後ろを着いて来る奏汰に、今度は何も言わず、素直に送って貰おうと決めた。


エントランスに出て、車寄せで奏汰の車を待つ。
地下駐車場から奏汰のレクサスが出て来た。
この年でこんな高級車に乗っているのも、奏汰が自身で会社を興しているからだ。
小さいながらにも彼は会社の社長だ。


外車に乗りたいと言った奏汰に、国産車が乗りたいと言ったのは私。
その私に合わせて、奏汰は国産車を買った。


奏汰の車の助手席に身体を滑り込ませる。


「部長さん、外車だったね。」
「そうだね。」
「楓、嫌だもんね、外車。」
「そうだね。」


奏汰の問いに、上の空で答える。



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