強引なキスで酔わせて【完結】~二人のその後 更新中
「俺は深月の上司だ。」
「ただの上司が部下のプライベートにまで首を突っ込むんですか?」
「これは深月の意思だ。俺が強要しているわけじゃない。」


桐島部長がそう言った瞬間、奏汰の顔が苦痛に歪んだ。
“私の意思”、それが奏汰には気に入らないんだろう。



桐島部長を押し退けて、奏汰は私の前に出て来た。



「楓、一昨日、叩いたことは謝るよ。カッとなって、つい・・・・・」
「そんなことで怒ってるわけじゃない。今は奏汰と話したくない。まだ話せる気分じゃない。」
「どうして?」
「どうして?奏汰、わからないの?私に何したか、わかってないの?」


声を荒げる。
人に酷いことをしておいて、何でもないような態度を取る奏汰に腹が立った。


息の上がる私の肩を、桐島部長が抱いた。


「ここじゃ、目立つ。深月の部屋に行くか?」



どうして私の部屋?
あの部屋には帰りたくない。
私は縋るように桐島部長を見上げた。


すると、そこには優しい部長の瞳があった。


【大丈夫だ。俺に任せろ】


桐島部長の瞳はそう語っていた。



私達は私のマンションへと移動した。

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