強引なキスで酔わせて【完結】~二人のその後 更新中
嗚咽が洩れる。
押し堪えていた感情が一気に溢れ出る。


「高校でも、大学でも、ちょっと私に良い人が出来たら、奏汰、いつでも邪魔したよね?だから、私、いまだに男の人と付き合ったことないんだよ。もう27だよ。何なの?これ?奏汰のせいじゃん。こないだ、桐島部長にキスされて、あれが初めてのキスだったんだよ。27なのにだよ?笑っちゃうよね。」


「み・・づき・・・・?本当なのか?」


ガタンと椅子から立ち上がり、桐島部長に向かって言い訳をする。
勢い余って口が滑った。


「あっ!!!違うんです。あの、別に部長を責めてるとか、そう言うんじゃなくて。すみません。勢いで言っちゃっただけで。」
「やっぱり。やっぱり、楓、コイツとキスしてたでしょ?」
「だから何?」


もう何がなんだかわからなくなって来た。


桐島部長に言い訳もしたいし、奏汰にも責めたい。
どうしてかわからず、再度、椅子に腰掛けた。


「もうっ!!何がなんだかわかんないっ!!!」
「楓・・・」「深月・・・」



「ごめん、ほんとに、ごめん、楓。」
「もう謝らないで。もういいよ。」
「俺・・・・・」


奏汰は申し訳なさそうに話し出した。


「俺、小さい時からずっと、楓のことが好きなんだ。」
「え?そんな素振り一度も見せたことないよ。嘘吐くのもいい加減にして。」
「嘘じゃないよ。小さい時からずっと好きだった。」



奏汰の私を見る目は真剣そのもので、その瞳で射抜かれるように見詰められた私は、声を出すことも出来なくなった。



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