強引なキスで酔わせて【完結】~二人のその後 更新中
「奏汰・・・・・」



奏汰はカフェの中のウエイターに手を挙げ、タオルを持って来るように頼んだ。



「あんた、楓に何してんの?」



そう凍えるような声で言い、そして麗奈さんを睨みつけた。



「あなた、さっきこの子が言ってた、奏汰って男?貴女、こんなイイ男が居るのに、どうして凌を横取りするのっ?」



さっきと変わらない剣幕で、麗奈さんは捲し立てる。
ウエイターが持ってきたタオルを奏汰は受け取り、私の頭から、顔から滴っている水滴を拭ってくれた。



「あんた、桐島さんの何?」



地を這うような声で奏汰が麗奈さんに尋ねる。



「私は凌の恋人だった。この子が現れるまでは、私が凌の恋人だったっ!!!」



ダンッと机に両手をついて、麗奈さんは俯いたまま、ポロポロと涙を零した。
その様子を、奏汰は憐れむように見下げていた。



「そんなだから振られるんだろ?桐島さんに。」



その奏汰の言葉に麗奈さんは奏汰をキッと睨みつけ、さっき私に振り上げた手を、今度は奏汰へと振り翳した。
ブンと振り下ろされた麗奈さんの手は、ガシッと奏汰に捕まれた。



「離してよっ!!」



麗奈さんは泣き叫んで、身体を震わせた。



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