年下の彼♪
「どうしたの?」
その問いの意味がわかった。
なぜ、年下が嫌いなのだろうか。ってことだ。
「言いたくないならいいよ。言いたくないもんはみんなにだってある」
どこかを見ながら訊いてきた。
「でも、年下ってキーワードーに何か引っかかるんだ」
お菓子食べる手が進んだ。
「年下にひどい事された。そんなんだったら、見当がつく」
「しかし。沙羅を見ていると、何か別の物があるんじゃないかと思う」
真剣な瞳が怖い。
お菓子食べる手が止まった。
「・・・。私は幸せ者なんだ。そんなことを知りもしないで、他人を傷つけた」
そのときの光景を思い出している。