年下の彼♪



兄は、この辺じゃ有名な大学に通っている。


そんな、兄が羨ましい。


「どうしたんだい?佐保駅にいて」


大学の帰りなのか。


「私、高校の帰り」


そう微笑んだ。


「そっか。沙羅も高校2年生か」


ため息のような言葉。


その言葉の意味を知っている私にとっては、苦痛にしか感じない。


「あいつも、高校行きたがっていたよな」


兄は、決して責めなかった。


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