年下の彼♪



責めても仕方がないという事がわかっていたからだ。


兄は、賢い。


時々、棘のように言葉が痛い。


兄は自覚はしていないだろう。


「そう、だね・・・」


あいづちをうつのが精一杯。


「久々に、話すか」


そう言って、沙羅の腕をひっぱった。


近くに、喫茶店があるからだ。


しかし、兄と話したくなかった。


話題はいつも同じだから。


だから、嫌だ。


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