ああ、初めまして。


「……っ!!!!」


微かに光が入ったと思った途端に、

無意識の内に瞼が閉じる。


理由は簡単にわかる。


光が強すぎた。



「沙奈!!!!!」



不思議とその声に目がゆっくりと開く。







徐々に慣れていく視界の中で、

何人かの人が立っている。


そして、真っ先に思ったことがある。

天井が白い………。

ああ、自分もこんな風に感じるなんて。


呼吸がしづらい。

ああ、酸素マスクが付けられてる……。



「沙奈、沙奈、沙奈!!!!!!」



ずっと私の横で私の名前を呼び続けている。


きっと、ここは病院なんだろう……。

ここで寝ていたということは、

私になにかあったから。


ということは、

これだけ名前を呼ぶのは

心配しているから、なのかな。


なんて、冷静に考えながらも

頭のどこかでまだ納得していない。


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