保健室の先生と私。
サッカーが終わって、春島くんが保健室に向かって走ってくる。
もちろん、先生には抱きしめられてません。
見られたら即辞めさせられちゃうから。
「山田先生、水ください!タオルも借りていいですか?」
汗を手で取りながら、息をハァハァ荒くさせている春島くん。
サッカーはハードだもんね。
「水はいいけどタオルはこっち、な?」
「なんでタオルだけ、こだわってるんですか」
「別にいいだろ!?文句あるなら使わせなぁーい。」
「すいません、すいません」
私はつい胸がドキッと動いた。
だって春島くんが指差していたタオルは私のタオル。
でも使われる前に、すぐ代わりのタオルを先生が持ってきた。
で。肝心な私のタオルはどうなったかというと、先生の首元になんとかけられてしまったのです。