保健室の先生と私。
それに……
私は恋の体験なんかしたことがない。
恋のことが全く分からなすぎる。
「梨々華ちゃん?」
どうすれば……先生に気に入ってもらえるかな。
「……どうした?」
「え…あっ……すいません!何でもないです」
頭のなか恋のことでいっぱいで、先生の話を聞いていなかった……。
「別にいいけどさ」
ドキッ。
笑顔で言う先生。
やっぱり山田先生の優しい笑顔が私は好きなんだ。
ううん、ちゃんと生徒思いのところも好き。
今まで私を真剣に見てくれた先生なんて、誰ひとり居なかった。
その時の私は寂しさと不安でいっぱいだった。
誰にも相談出来ない。
友達だって居たけど……裏切られた。
でも山田先生だけは孤独な私を変えてくれた。
初めてだったから、すごく嬉しかった…。