保健室の先生と私。
「分かんないだろ?気持ちだけで十分だから。」
「うん…」
先生はそう言っても、私だって何かしたい。
役に立ちたいと思うのが当たり前で。
「ココア入れます!」
棚に置いてあるココアの素を発見。
「いいよー。火傷されたら困る。」
「し、しないしっ!子供扱いしなでっ!」
私だって、家事くらい出来るんだから。
馬鹿にしないでよね。
「別にしてないよ。ただ火傷してからじゃ遅いでしょ?綺麗な手が台無しだよ。」
その顔は真剣そのもので…少し怖かった。
「俺は梨々華が心配で言ってるんだ。だから涙目になんなよー…」
「な、泣いてません…っ。」
でも言葉とは逆で、涙は溢れるばかりだった。