保健室の先生と私。



「何なの…涙が出てくるよ?」



涙が自然と落ちる。



いつの間にか私の目は、真っ赤になってた。



泣いても泣いても、意味なんて無いはずなのに……。



先生が私を好きだったんじゃなくて、私の方が先生のこと好きになってたんじゃんね……。



何処かで、安心してた。



離れていかないって、ずっと私の側に居るんだって。



でも、違う。



先生なんて恋に不自由しないから、すぐ捨てられても可笑しくない。



そう気づいてたはずなのに……。



分かってたのに、期待してた。



ただ嬉しくて舞い上がって、先生に期待してた。



独りで期待してた自分がバカみたい――。
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