保健室の先生と私。



「はい、どうぞ。」



作ってきた弁当を広げる。



どうせ、全部食べれないし。



「マジでいいのっ!?」



「命がかかってんでしょ?」



「まぁーな(笑)」



「フッ、否定しないんですか。」



何か、やり取りをしてると不思議だ。



先生と言うよりは、友達みたいな関係に思えてしまう。



気を使わないっていうか、大人と話してる感じがしない。



上手く言えないけど…(笑)



「ウマッ!?」



「あ、そうですか?良かったです。」



「えっ、本当に作った?」



「作りましたよ。何で嘘つかないといけないんですか(笑)」



「この卵焼き世界で1番美味いわー!」



褒められて嬉しい。



けど、、、。



「レシピさえ、覚えれば山崎先生でも作れますって。」



「いやいや、梨々華ちゃんには叶わねぇな(笑)」



どうしてだろう。



褒められてるのに、何とも思わない。



先生に褒められたいって、何処かで願ってる……。



「おにぎりもどうぞ。」



「なんか弁当忘れて、ラッキーだったわ!」



その笑顔を見ても、物足りないって思ってしまう。



ダメだな………私。
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