保健室の先生と私。



「大丈夫です!この通り気が強いんで。」

「アホか。言われたんだな、やっぱ。」



もう心配してもらえるだけで十分だよ。


私は。



「何て言われた?」

「なんか卒業したら婚約するとか、意味不明なこと言われたんですよー」

「俺が?」

「はいー」



ま、嘘でしょうけど。



「まぁー…全てハズレてる訳でも無いけどね」

「え?何が?」



どうして先生は、困ってる表情浮かべるの?


嘘だから信じるなって。


無邪気な笑顔で言ってよ…。


不安になっちゃうじゃん……。



「アイツの父親の校長に言われたんだ。良かったら婚約してくれないかと」

「えっ!校長なの!?」

「断りづらいんだよね、俺も正直…」

「でもっ!私が彼女なんでしょ!?あの時だって言ってくれたよね…」



メイドカフェで倒れた時、三上店長に彼氏ですって。


嬉しかった。


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