保健室の先生と私。



「いやいや、可笑しいでしょ!」

「え、何がです?」

「俺が無理って言ってんのにスルーするとか!?酷いんだけど…」

「どうせ、身体が持たないとか言うだけでしょ。」

「そう!スゴイね。当てちゃうとか」



別にあの演技見せられたら、誰でも分かるし。


しかも下手っぴな演技だし。



「もっと演技を磨いたほうがいいですよー」

「やっぱり?そうなんだよなぁ…」



え、本当に受け取ってるし!!


自分で演技力、分かってるのか分かってないのか…。



「じゃあ、山崎先生。プリントお願いしますね?」

「はいはーい。科学の先生に渡せばいいのね」



なんか頼りないなー…。


忘れて、そのままにしなければいいんだけど。



「さよなら」

「あ、待って」

「はい?」



廊下まで、駆け寄ってきた山崎先生。


何だろう。


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