保健室の先生と私。



だから、感情というモノがよく分からない。


ここで笑ってもいいのか。
泣いていいのか。


言葉さえ失った。


そのうち気づいたの。


私は学校に居てはいけない存在なんだってことが。


去年もそう、休めば楽になれた。


この際このままでいいんだって。


何度も自分に言い聞かせた。


「何があったの?聞かせて?」


でも山田先生は逆に褒める。


泣いたことを責めない。


ねぇ……どうして?


教師にとって迷惑なんじゃないの?


「分からない……っ!」


頭を抱えて怒鳴った私の声は、廊下中に響く。


「ごめんなさい……」


あぁ……やってしまった。


先生は何も悪くないのに勝手に怒鳴って最低だ。


「迫力あるねー(笑)」

「え……?」


なぜか話はズレていく。



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