ソウルラート
プロローグ
目の前には、暗闇。
手や足、身体の部位には感覚がない。目を開けているのかさえわからない。
なにも聞こえず、匂いもない。まるで自分は空気と同じ。
意識みたいなものはあっても、動くことはできない。
そんな闇と一つになっている私は、ポツリと誰にも届かない一言をつぶやいた。
「生きたいな・・・  
生きていてほしいな・・・。」

これは、叶わぬ願いなのだろうか?
私は涙を流すことすらできない。
< 1 / 2 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop