両手いっぱいの花束をあなたに



「颯、どうするんだろう…」


ふと、自転車通学の颯が心配になった。

颯に、LIMEしてみよう。

もしかしたら、一緒に登校出来るかも、そんな期待をもって。


私は、スマホを手に持つと、ディスプレイに誰かからのLINEが来たことを通知するアイコンが出ていた。


颯:《おはよう》

《今日、俺も歩きなんだけど、一緒に学校行かない?》


「えっ!!」


颯からのお誘いに、私は誰もいない部屋で1人叫んだ。

やっぱり、以心伝心!?

私も、誘おうと思ってたんだよ!!


私は、慌てて返事を返す。


花音:《行く!》

   《どこで待ち合わせよう?》


私も誘おうと思ってた、とは恥ずかしくて言えなかった。

私はウキウキしながら、リビングへと向かう。




< 115 / 351 >

この作品をシェア

pagetop