両手いっぱいの花束をあなたに
颯と照れながらもつい離れられずにいると、女の子達が私の所へ、ゾロゾロとやってきた。
「おはよう、颯くん!」
「今日も、バスケの試合、見に行くからね!!」
女の子達は、まるで語尾に♡がつきそうなかん高い声で、颯に声をかけている。
ムッ、私がいるのに…。
あからさま過ぎやしませんか??
「野木さん、ちょっといいかな?」
すると、そのうちの一人が、私の前に立ってニコッと笑う。
「え、うん……」
颯のファン……の子だよね??
どうして、私に話しかけてくるんだろう??
疑問に思いながらも、私は頷く。