両手いっぱいの花束をあなたに
ーダンッ!!
「ざけんなよ……」
えっ……この声っ……!!
聞き覚えのある声に、私はそっと目を開ける。
すると、私の目の前には、驚く女の子達の顔と、私のすぐ横の壁に足をついて、女の子達と私の間を遮る……颯がいた。
「俺の彼女に何か用かよ?その手、何するつもりだったわけ?場合によっては、マジで許さねーよ」
「は、はや……て……」
聞いたこと無い、地を這うような低くい声。
颯が、怒ってる……、初めて見た。
そっちの方がビックリして、私は颯から目を離せなかった。