両手いっぱいの花束をあなたに
「俺も、同じだ……っ」
「っ………?」
涙をいっぱい溜めた目で、颯を見つめる。
すると、颯は私の涙を親指でぬぐった。
その仕草があまりにも優しくて、胸がキュッと切なくなった。
「大切な人が、こうやって傷つけられるのは……自分が傷つけられるより、痛いんだな……っ」
「はやっ……て……っ」
「花音、花、まだ間に合うかもしれねぇ。だから、一緒に植え替えよう、な?」
颯……。
私を、元気づけるように、優しく、向日葵のような力強い笑みを浮かべる。
「颯っ……ポーチュラカ、助けてあげられるかな…っ?」
不安で、何度も拭ってもらったのに、涙は止まらない。
そんな不安に揺れる私の瞳を見て、颯は安心させるように、強く頷く。