両手いっぱいの花束をあなたに
それでいて、自分が傷つけられるより、颯が傷つく方が嫌だと思う。
「そっか…………」
初めてだから、気がつかなかった。
私、ずいぶん前から、颯の事………。
「好き……」
好きになってたんだ。
ほとんど無意識に呟いた言葉。
ードキンッ
私は、それを自覚した途端、ドキドキの心臓が早鐘を鳴らす。
「っ……!!」
私は、胸をギュッと押さえた。
やだ、そっか、私こんなに……颯の事っ…好きだったんだ。