両手いっぱいの花束をあなたに
「悪いな。俺、花音が可愛くてしょーがねーの」
ポンポンと頭を撫でてくれる颯。
どっちが年上か分からないなぁ……。
でも、颯の前だと、私はつい甘えたくなっちゃうんだ。
「ん、許して上げる」
へへっと笑う私を、颯は愛しそうに見つめてくる。
本当に颯が私の彼氏で良かったなぁ。
もう、颯が隣にいない毎日なんて、想像も出来ないよ…。
「プッ、すげー上から目線なのな!」
「あっ、颯!!それなら私、お弁当作ってくる!」
これこそ、彼女っぽいよね!!
料理は得意じゃない…むしろ苦手だけど、ここは頑張らなきゃ。