両手いっぱいの花束をあなたに
「おおっ!」
これは、お母さんの助言だけでここまで作れるなんてっ!!
お母さんは、やっぱりすごい。
これからは、ちょっとずつでも料理覚えていこう。
「颯くん…だっけ?喜んでくれると良いわね」
「うん!ありがとう、お母さん!」
私は、お弁当を大事に包んで、バックに入れる。
それから、飲み物は、はちみつレモン水を手作りした。
颯、すごく疲れてたし、これで少しでも元気になってくれたらいいな…。
「あとは………」
もうひとつ、大事なプレゼントを用意していた。
赤い『グラジオス』の押し花がされた、ペンダント。
うちの花屋で最近始めた、押し花アクセサリーの試供品だった。
もちろん、私の手作り。
私は、颯の喜ぶ顔を想像して、小さく微笑んだ。