両手いっぱいの花束をあなたに
カバンを持って、トイレから出ると、目の前に、見た事の無い制服の男の子がいた。
しかも、あのシルバーの髪……ヤンキー??
他校のヤンキー……?
まさか、学校同士の抗争!?
「うおぉぉーっ、迷ったぞ!?」
「っ!!」
すると、その人は頭を抱えて叫び出す。
どうやら、この狭い学校で迷う、器用な迷子さんらしい。
「ど、どーーすんだぁぁっ!!三雲のアホ、方向音痴だって、言ってんだろうがぁぁぁっ!!」
でも、何でかな……全然怖くない。
「ぷっ……」
あれ……なんか、面白いこの人。
そんなに叫ぶ!?
どうやら、三雲さんって人に置いてかれちゃったみたい。
ヤンキーで迷子、ぷぷっ……。