両手いっぱいの花束をあなたに


「なら、お礼にいつか教えてやるよ!!なんせ、俺の命の恩人、女神だかんな!!」


「女神って……ぶふっ、おおげさだよ、黒崎くんっ!!」


私は、ついに笑いを我慢出来なかった。

会ったばっかりだし、笑ったりしたら失礼だけど…もう、無理!!


「変なのっ、面白いね!」

「っ………ほえー……」


笑っていると、黒崎くんは、ぼんやりと私を見つめる。

え、怒らせた!?

恐る恐る黒崎くんの顔を見上げると、なんだか顔が赤い。

え、風邪ですか??


「黒崎くん、大丈夫……?」


「お、おう………」


ぼんやりとする黒崎くんが心配になりながらも、体育館にたどり着く。


黒崎くんは、話してみると、すこく人懐っこくて、怖いなんて全く感じなくなっていた。





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