両手いっぱいの花束をあなたに


「野木 花音ーーーっ!!」

「えっ!?」


すると、突然誰かに名前を呼ばれる。

その場にいた、たぶん全員がその声に振り返った。


「野木 花音!!」


振り返ると、さっき道案内をした、黒崎 雷牙くんが仁王立ちで、私を指差していた。



わ、すごい威圧感!!


怒ってる?

に、睨まれてる!?



「雷牙、君は何をしてんの」


「三雲、口出すなや。これは、俺と女神の問題なんだよ!」


「あのねぇ……雷牙、いつも言うけど、先輩をつけろ。しかも、女神って何の話?」 


三雲って……黒崎くんを置いてっちゃったっていう…。

あの、栗色のマッシュヘアーの男の子が、三雲くん。


先輩って言ってたけど、黒崎くんめちゃくちゃタメ語だった気が……。




< 201 / 351 >

この作品をシェア

pagetop