両手いっぱいの花束をあなたに
「俺のモノになれ!!」
「……………ん?」
あれ、今なんて言われたっ!?
頭がフリーズして、私は呆然と黒崎くんを見つめる。
「おい雷牙、明らかあれ彼氏でしょ。空気読みなよ」
「知らんがな!!俺はもう、女神に惚れてんだよ!!」
「雷牙のバカが始まったか……」
三雲くんは、心底呆れた顔をした。
そして、三雲くんは、ゆっくりと私の傍まで歩いてくる。
「えーと、俺は三雲 漣。うちの1年が迷惑かけまして…」
「俺は、宣戦布告する!!」
「オイコラ、人が丸く納めようとしてるってのに…」
「丸くなんて、おさまんねーんだよ!!恋に落ちた、もう落ちたんだー!!」
意味の分からない叫びを上げて、近づいてくる黒崎くんから、私を隠すように、颯はクルリと後ろを向いて、私を降ろす。