両手いっぱいの花束をあなたに



「ごめん、一瞬思考停止した。野木さん、颯とやっぱお似合いだわ」


「そ、そうかな??」


「あぁ、好きになったら、とことん一途なとこなんか、特にな」


温かい笑みで私を見る滝川くんの言葉に、私は嬉しくなった。


誰かに認めてほしいわけじゃないけど……やっぱり、そう言ってもらえるのって、嬉しいな。


「オーシ、なら女神かけて勝負しよーぜ。お前が負けたら、俺は本気で口説きに行くぞ!!」


「望むとこだな、俺の花音に手出しさせねーし」


2人が見つめ合う視線から、バチバチと、なにやら火花が散っている。


もう、何がなんだか……。


「おー、野木モテ期か??」


すると、ニヤニヤと、明らかに状況を楽しんでる篠田くんが、私の隣で腕を組んで立った。


この状況って、言うとしたらこれしかないよね?



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