両手いっぱいの花束をあなたに
「て、照れて……噛む余裕が無かったわ…。花音のあーんとか、夢が叶って超嬉しい」
「颯………あ、あんまり恥ずかしい事言わないで」
ー燃える。
燃え尽きて灰になりそうなくらい、熱くなってきた!!
「今度は、ちゃんと味わうからさ……あー」
颯はそう言って、私に顔を近づけると、口を開ける。
「うん、あーん……」
私は、今度は唐揚げを掴んで、食べさせてあげた。
すると、颯はもぐもぐと噛んで、嬉しそうに私を見つめる。
か、か……可愛いっ!!
颯、いつもはカッコイイのに、たまにふと可愛い一面があるから、辛い。
私の心臓、壊れちゃうよ!!
「本当、ウマイ!花音、料理上手なんだな!」
「あっ……えーと、実はすっごく料理苦手で、お母さんに教えてもらったんだ」
私は、正直に白状した。
すると、颯は私の頭をポンポンと撫でる。
最近、颯に頭触られるの、多い気がする。